2017年2月24日金曜日

歳を取っても維持できる知能

歳をとっても維持・上昇できる知能もある

   脳科学者の篠原菊紀教授作成のグラフ



90歳で要介護3の父親には認知症が見られます。

日時、曜日はなかなか出てきません。
先ほどまでしていたことを完全に忘れている。
「メシはまだか。」
「〇〇はどうしている?」などと、
同じことを何度も聞きます。

「おしっこは?」と聞くと
「ない。」とおきまりの返事。
でも、オムツの中には尿が満タンに溜まっていて・・・

まるで赤ちゃんのようです。

ところが、新聞をよく見ているので
1面トップ記事を読ませてみると
全文をスラスラと読むことができます。

小学生の算数や国語のドリルを与えてみると
すぐに1冊をやってしまう。
旧漢字を使うから、「一」を「壱」、「読む」を「讀む」
などと書き、面白さもいっぱいです。
「もっと難しいのを持って来い!」と怒られました。

百人一首の書写は達筆で音読も完璧。

複雑なぬり絵もきちんと季節の色、状況を考えて
綿密に色を重ねてぬっていきます。
額に飾りたいくらい上出来の仕上がりでした。

子供の頃から蓄えてきた知識は
認知症になっても消えない・・・

この年齢で国立大学工学部卒のじいちゃんだから
昔は秀才だったのだと思います。
戦後の日本の発展に寄与してきた世代です。

しかし、このミスマッチは何??

実は、知能には認知症になっても消えにくい
結晶性知能というのがあるようです。

冒頭のグラフをご覧ください。
20歳の平均値をゼロとして、
加齢に伴う知能の変化を
イメージ図として表したグラフです。

知能には、流動性知能結晶性知能があります。

流動性知能は、暗記力や計算力、集中力など、
一般に20歳頃にピークに達し、その後は低下していきます。

結晶性知能は、
知識や知恵、判断力、応用力、経験知などの知能で、
20歳以降ぐんぐん伸びます。
大人の頭のよさは歳を重ねるにつれ磨かれていきます。

大学受験などの暗記力や計算力、集中力を
必要とする流動性知能は、
若い時期じゃないと難しいです。

でも、その後の人生経験は
結晶性知能を培っていきます。

たとえ認知症になっても
過去のことは忘れない人が多いように。

認知症が進んで廃人のようになった高齢者に
思い出の音楽(歌謡曲・ポップスなど)を聴かせると
急に過去の出来事を思い出し元気が出たという
研究報告やアメリカのドキュメンタリー映画があります。

中高年の皆さま。

結晶性知能は60歳頃がピークらしいですが、
鍛えればまだまだいけますよ。
お互いボケないように
刺激を与え続けていきましょう!




     

      
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2 件のコメント:

MICHIKAZE さんのコメント...

いい歳のとり方をするには
新しいことにチャレンジし
一生勉強なんだなぁ。。。

結晶性知能もピークに達したし(笑)

すみれ さんのコメント...

MICHIKAZEさん

まだまだ大丈夫ですよ。
伸びしろはありますから・・・(^^)/